国民に愛されていた美しい王女・セレニエルは、ある日、原因不明の呪いにかかり、顔に醜い痣ができてしまったことから、〈怪物姫〉と呼ばれ忌み嫌われていた。 両親にも疎まれ、周囲から孤立していくセレニエルに対し、唯一変わらず接してくれたのは騎士のカセルだけだった。 セレニエルは、呪いの後ろめたさからカセルへの恋心を諦めていたが、ある晩のパーティーで媚薬を盛られたカセルと出くわし、一夜を共にしてしまう。 その後、王命によって二人は結婚したものの、セレニエルはカセルの幸せな未来を奪ってしまったという強い罪悪感にさいなまれ続けていた。 彼を自由にしたい――その思いでカセルに離婚を申し出たセレニエル。しかし、...